JT(日本たばこ産業)は2020年1月時点で配当利回り6%越えの高配当銘柄である。
しかし、近年の喫煙者数は減少傾向にあることで株価は下落傾向にある。
この記事では高配当銘柄JTは買いか否かを調査する。
JT(日本たばこ産業)とは
JT<2914>は1985年に設立され、たばこ・食料品・医薬品を製造・販売する企業である。
売上高の大部分がたばこであり、2019年度は国内外を含めて売上の87%に上る。
国内事業だけにとどまらず、海外にも展開しており、たばこ事業の世界シェア第4位である(2018年データ)。
近年では国内でのたばこ・医薬需要は減少するも、海外でのたばこ需要は拡大している。
連続増配銘柄
JTは株主還元の精神が強く、配当金も年々増加している。
2012年度から2019年度の配当金と配当性向の推移を以下のグラフに示す(データはJT公式HPより引用)。
グラフより年々JTの配当金は増加していることがわかる。
しかし、同時に配当性向も増加しており、2019年度は70%を超えている。
利益は減少傾向にあるため配当余力にも限りがあり、今後もこの連続増配が続くかは定かではない。
下落し続ける株価
以下にJTの過去5年間の株価チャートを示す。
引用元;Yahoo!ファイナンスアプリ
2015年8月の4,800円をピークに下落し続け、2020年1月現在では2,400円前後まで株価が下落している。
2015年8月から2020年1月までの4年と6ヶ月での下落率は50%であり、1年あたりの下落率はおよそ11%となる。
JTは買いなのか?
結論から述べると、JTは買いではない。
2019年度の配当は6%を超えているが、前章で計算したように株価の下落率はおよそ11%である。
配当金は魅力的だが、このまま株価が下落し続けたとしたら、結果的に資産を減らしてしまうこととなる。
配当性向も年々上昇し、今年度は70%を超えているため配当金の増加はあまり期待できない。
以上の理由から配当利回り6%超えの高配当銘柄であるという理由で、JTの購入に踏み切るのは危険である。
まとめ
JTは配当利回り6%超えの高配当銘柄であるが、利益は年々減少しており株価も下落傾向にある。
加えて配当性向も70%超えで、配当金の増加もあまり期待できない。
そのため、高配当に魅せられて安易に購入するのは危険である。
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